日銀展望リポート、「リスクシナリオ」が大きなポイントに>>
2008年 04月 24日 07:03 JST
[東京 23日 ロイター] 日銀が30日に発表する「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では、実現可能性が最も高い「標準シナリオ」よりも、「リスクシナリオ」がどう描かれているかが大きなポイントとなりそうだ。
日銀内では「もはや標準シナリオだけで金融政策を語れる状況にはない」(幹部)といった声が多く、リスクシナリオの書きぶりに当面の金融政策運営の方向性がにじみ出そうだ。上振れリスクを残しつつも、下振れリスクが増していることをより強調することで、上下両方向に対応する柔軟な政策姿勢を鮮明にする。
日銀は4月の金融経済月報ですでに標準シナリオを下方修正しており、展望リポートもそれを踏襲する公算が大きい。月報では景気の先行きについて「当面減速が続くものの、その後緩やかな成長経路をたどる」と予想。月報の先行き判断は長くて1年程度だが、日銀ではその先も世界経済の不透明感などから「急激な回復は見込みにくい」(幹部)としており、政策委員が予測する実質国内総生産(GDP)成長率の中央値は2008年度が1%台半ば、初めて公表する09年度は1%台後半に落ち着きそうだ。08年度予測は、昨年10月時点の2.1%から大幅な下方修正となる。
ただ、このシナリオだけで先行きの金融政策の方向性を見極めることは難しい。日銀は日本経済にとっての最大のリスクは海外経済と受け止めており、標準シナリオの実現可能性はその動向次第といった面が強いためだ。
須田美矢子審議委員が3月27日に行った講演で「昨年10月の展望リポートの中で示した米国経済に関する下振れリスクの多くが顕在化した」と指摘しているように、リスクが顕在化すれば、標準シナリオそのものの修正を迫られる。日銀幹部の多くが「もはやひとつのシナリオでは語れない」と口を揃えるのもこのためだ。
>>> 続く
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